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癒縄 命羅のロープヒーリング

緊縛~癒しの力と美しさを求める人へ

 存在証明4

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存在証明4


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新宿のホテルにどうやって入ったのかは勿論、トイレからどうやって出てきたのかもわかりませんでした。でも、私はラブホテルのベッドの中に裸で横たわっていました。ぼんやりした意識の中で腕を動かして京様を探してみると、ベッドのどこにもいらっしゃいませんでした。重たい目を開けて、首をもたげて部屋を探します。何メートルか離れた大きなソファーに座って、ビールを飲んでいらっしゃいました。大きなスクリーンに映し出したオンデマンドの映画をご覧になっていました。ハリウッドの大物スターの主演で、八〇年代のロックシーンの映画でした。私に気がつかれると、手招きをされて、ニコニコなさいました。

「はい。」

 私はすぐに京様の方へ歩きましたが、京様はスクリーンの前に行くように指示されました。プロジェクターの光がまぶしくて、京様はシルエットでしか見えません。

「自分で立ったまま、してごらん。」

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 私はスクリーンの真ん中に立ち、多少、両脚を広げました。そして京様に見ていただく為に、左手で左の胸の突起をつまみ、ころがし、右手で女性だけにある下の突起を中指で押しながら回し始めました。映画の中で、ジャーニーのオープンアームズが綺麗にかかっていて、なんだか、私の行動とそぐわない美しさでした。立ったまま自分で達するのは割と困難な事です。脚の筋肉が硬直して想像以上に体力をつかいますし、気持ちよさで立っている事自体が、難しくなるからです。それでも、京様のお許しがでるまで、しかも必要以上に達して、私の行為は終了しました。




「ナク。ナクは俺の奴隷になる資格がある。だから、今から話す事をきちんと理解出来たら、その身分になるかどうか決めたらいいと思う。主従関係を結ぶM女にとって、主を選ぶという権利はたった一つ有する、重要な権利だからね。」

「はい。」

 京様はプロジェクターを手元のリモコンでけされました。スクリーンも電動で天井の奥に引っ込んでいきました。ただ部屋の中に裸で立っている私。太ももは露にみちて、女の香りの中、立ちすくみ、京様の話しを聞く私です。

「俺の奴隷であるならって話しだよ。いいかな・・・・。まず、最初に、ナクは必ず敬語で俺と話す事。主従である限り、当然の事だと俺は思っている。どんなに親しくなってもこれは変わらない。勿論感情起伏によって、そうなれない時もあるだろう。大きな喜びの時に、『やりました!』よりは『やった!』とナチュラルに声にでるだろうしね。そういうのはいいよ。わかったかな。」

 私にとって、京様と敬語で話さない方が苦痛なのです。ですからこれは、約束というより、私にとって自分の姿勢を肯定していただいたのと同じでした。答えは一つです。

「はい。勿論です。京様。」

 京様は突然笑われました。大きなはっきりとした笑い声は、夏の太陽のように曇りなく純粋な光を感じました。

「ナク、それは駄目。何、京様って、様ってありえない。俺は何処かの王族でもないし、貴族でもない。ナクに給料払ってメイドやってもらってるわけでもない。様はやめてくれ。背中に何か走るし気持ち悪い。」

 京様はそうおっしゃってソファーから立ちあがって、私の前に歩いてこられました。視線がぶつかって絡み合った気がしました。そのままお話されました。

「二つ目に。ナクは最高の女でいなければならない。これは勿論俺の基準ではあるが、その元になるのは、ナク自身の美しさに対する追求や、女らしさを磨く姿勢、努力にある。その上に俺の意見をのっける。まあ、外見に関しては、ナクはプロだし、心配ないよ。内面はこれから知る事にするよ。」

 内面、私は京様に誇れるような精神や心をもっているのでしょうか。女らしさを磨く姿勢、ってどんな事でしょう。わかりませんでした。でも、この時は京様の一言一言を聞き逃すまいとして、質問などぶつけたりできませんでした。

「三つめ。そうだな。俺はナクをオブジェに変えていきたい。わかるか。なにか目指すもの。つまり、この女をこういう風にしていきたいというインスピレーションがなければSMはなりたたない。俺はそういうタイプだ。オルゴールになる奴もいれば、オブジェとして飾られる女もいる。そういう事だ。」

「オブジェ・・・・ですか?」

 私は部屋の隅で飾られる存在なのだろうか。何処に飾られるのだろうか。と、考えていた時、京様が答えて下さいました。

「ナクは、俺が望めば、どこでも服を脱ぎ、どこでも総てを晒してポーズをとり、どこでも俺の望む行為をする。俺はいきなり高いハードルを設定はしない。ほんの少しナクが背伸びをすれば届く事をやらせる。いままでもそうしてきた。気付いているかい。」

 私はいわれて初めて気がつきました。ラブでストリップぽく自分で脱いだ事。レストランの前で、着衣で痴態を晒した事。ここに来る間は、スカートとブラウスに守られながら見られる事を楽しんでしまった事。そして、人前で初めて、自分で自分をかき濡らした事。どれもが、京様の作った階段の上を一歩ずつ登る行為だったというわけです。

「それから、他の奴隷達とは必ず仲良くする事。蜜柑と沙羅がいるが、どちらもナクより若い。だけど先輩だし、蜜柑と沙羅は互いに互いが大切な存在だと知っている。二人にはすでにナクの事は話してあるから。あとはナクの気持ち次第だよ。俺は、強制的に同性とからませたりするし、それが出来ないようなら俺の所にはいられないと思ってくれ。」

 私は、まだ見ぬ沙羅さんと、この前、私を優しく支えてくれた蜜柑さんを交えてのプレイを思って、気が遠くなりました。つまりそれ程トキメキ、イロメキたったのです。そして三人で絡むのを京様がたおやかにご覧になるところを想像して、冗談ではなく涎が出てしまったのです。

「でき、あ、口拭いてもいいですか。あ、出来ますっていうよりも、とても素敵だと想像してしまいました。」

 京様は優しく微笑まれました。そして、私の下唇の右側に垂れた涎を左手でやや力強く拭ってくれました。

「あとな。あはは。俺が間違った道選んで進んだ時は、警告とかしない事、優しく意見くらいは言ってもいいが、基本的には、『主が滅びるときは共に滅びろ』って感じだ。だから、俺がそういう道を選ばないと確信しているなら、俺と一緒にいれる。」

「私は、滅びないと信じていますが、滅びる時こそ何も言わず、一緒にいたいと思っています。京さんとずっと一緒に同じ道にいたいです。」

 私は変でした。本当に思っている事を口にしただけに過ぎないのですが、涙が溢れて来ました。気が付きました。私は、自分の総てを賭けて共にいるべき人に会いたかったのだと。そして出会った喜びがここに会ったのだと。

「言葉にしたら、嘘になる言葉がある。『愛している』と『SMとは』だ。だから、うちのファミリー、って、はははっ、奴隷さんも俺もその二つは語らない。だから、ナクも言うな。いいな。」

 私は、一も二もなく頷きました。それから、京様に抱きしめていただけました。私は京様の物になれるのです。

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 京様は戦争についてお話くださいました。

「ナク、興味はないかもしれないけど。俺の思うところは知っていて欲しい。俺は、世界の子供達を救いたいと思っている。主に戦争や飢餓からだが、教育の空白地帯の改善もしたい。わかるか。」

 私は、あまり得意な分野の話ではなかったのですが、京様の真剣な目つきと優しい話し方で、これが京様の本当の人生のテーマのような気がして、とても集中して聞けました。

「例えば、日本がどこかの国に責め込まれたとする。目的は何だと思う? どこの戦争でもそうだが、その目的の殆どは資源の取り合いだ。レアメタルや貴金属、石油、とにかく地下資源であることがおおい。日本は残念ながらそれ程には資源豊かな国ではない。が、経済的には侵略する価値はある。海底のガス油田や、それを開発する技術、加工、運搬、ロジスティックス、まあ、そういったものの基礎を日本の経済活動から学ぼうとする国は沢山ある。例えば、それ、海底資源がほしくて、そうだな、クリンゴン星人が攻めてきたとしよう。」

 私は笑ってしまった。

「え、クリンゴン星人ですか。スタートレックって映画とかにでてくる、額にしわしわのある、あれですか。」

 京様も笑った。

「そうだ、クリンゴンだ。あはははっ。」
「クリンゴンって発音しづらいですよね。」
「あはは、とにかく、クリンゴンが攻めてきて日本は九州から東北までを完全にうしなったとする。で、臨時政府が札幌にできたりするんだよな。ま、那覇かもしれないけど。」

 沖縄だと土地の関係で色々な機関を建てるのが大変そうだから北海道の方が、有りそうだなって思いました。

「だが、津軽海峡は謎のバリアでふさがれていて、渡れないんだよな。だから、何れの地域の日本人も、殆どがクリンゴンの下で生きていくことになる。当然、反乱や小競り合いは続く、しかも国家的な武力は殆ど失われているから、クリンゴンがレーザーや光子魚雷やフェザー銃をつえるのにたいして、日本人はわずかな拳銃や、投石、火炎瓶なんかで、、、」

「凄く、悲しい感じですね。」

「そうだ。だから国力の落ちた日本政府に更に武器を買わせようとする奴らもいる。バズーカ―やロケットランチャーや戦闘機や空母なんかを売りにくる。で、国内での戦争はとまらない。例えば、東京都からだけでも五百万人の難民がでるとする。何処に逃げる。戦争のない国。ま、近場だろうな。韓国、ロシア、中国、台湾、タイやインドネシアたりか。ま、五十万人が韓国にいったとしよう。ある日突然、韓国の港に、漁船や観光船や、まさかのモーターボートや手こぎボートなんかで日本人が汚い格好でやってくるのさ。」

 私はちょっとそのシーンを想像して、寒気がした。汚れきって、疲れきってボロボロの日本人。その集団。港で驚く韓国の人々。駆け付ける警察官。町の職員。国の担当官。

「収容しきれないな。亡命あつかいなのか、自国の回復をまって国にかえりたいのか、おそらく逃げてきた本人達にもわからない。疲れきって。汚れきって。気力が失せていて。ただ、案内されるままにどこかの学校の体育館とか、公民館みたいな所に入れるだけは入れられる。ただ、圧倒的な数の難民だ。一体どうやって収容するのだ。仙台市の半分が移動してきたような人数だ。とても韓国一つの国で緊急に対処出来ない。多くは、空き地や原っぱにシートや毛布を渡されて放置される。いや、放置しようと思ってするのではないだろう。ただ、経済的に一国の力では支援が行き届かないと思う。五十万人に一日分の食糧を与えるとして、それはいくらだと考えられる?」

「韓国の物価を考えて、一人、一日六〇〇円として、五十万人ですから一日三億円ですか・・・・凄い額ですね。しかも、食費だけですよね。」

 京様は煙草に火をつけられました。冷静な表情で煙草を口からおはなしになり、紫の煙を静かに吐き出されました。私達はベッド横のソファーに移動して、私は京様の為にホテルの部屋にある常備型のミニバーからバラの模様のバーボンの水割りをつくり、自分にオレンジジュースを入れて、運びました。京様が話します。

「ま、これは異星人が攻めてきたらの話だけどな。実際は国同士や内戦で難民は出ている。どうやったら彼等を救えるんだろうな。俺たちに出来ることは、ほんの少しばかり寄付する事くらいだ。間違いなく、悲しい事だ。だから、俺は、ブログや本やもしかしたらパフォーマンスなんかで、その悲しさや、助け合いの気持ちを世の中にだしていきたいんだ。」

 私は、少しだけ、ほんの少しだけ、目に涙がたまったような気がしていました。京様が話してくださった世界の話と、自分の好きになった相手自体が、これほど愛に溢れた人だった事に、胸が痛くなるような感じを受けました。
 とにかく私は、京様の奴隷にしていただきました。その事自体がとても感動的な事だったのです。だから、蜜柑さんがその一カ月後に自殺をするなどとは想像もしませんでした。蜜柑さんは、おそらく、私と同じくらい京様が好きだったと、いえ、崇拝していたと思います。蜜柑さんは、自宅のお風呂場で湯船を赤くそめて発見されました。遺書は、ありませんでした。京様が涙するのを見るのはこの時が初めてでした。蜜柑さんと初めてからんだ日を思い出しました。


とにかく、蜜柑さんが、自殺しました。









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続く








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引き続きこの小説のイメージモデルをぼしゅうしています。
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参考までに、シリアをはじめ世界の子供達の為に。
UNHCR
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2013/10/29 (Tue) 16:21 | EDIT | REPLY |   

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